2学期終業式 大崎校長先生のお話し

令和4年度 第2学期終業式 大崎校長式辞(放送)
令和4年12月23日(金)

 

みなさん、おはようございます。

行事の多い2学期、また、3年生にとっては進路決定に向けた重要な時期であったと思います。行事は2年ぶりや3年ぶりに通常に近い状況で実施ができました。初めての経験となる行事も、いくつかあったと思います。行事は先輩から後輩へ受け継がれていくものです、今年の経験と過去の資料を基に伝統を継承して下さい。

2022年も後数日、今日は皆さんに平等に与えられた時間、高校生としての時間を大切に使って欲しいという話を1つお伝えします。

では、ここで、「旬」という字を思い浮かべてください。上旬とか下旬の「旬」の字です。私は、何事にも旬があると思っています。旬というとに「食べ物が一番美味しい時期」とか「たくさん収穫できる時期」という意味で使うことが多いと思いますが、そればかりではなく、人間の成長にも旬があるような気がしてなりません。つまり、人間におけるさまざまな成長にとって、それぞれに最適な時機があるのではないかということです。

こんな話を開いたことがあります。子供の運動神経が著しく発達する時期は、10歳から12歳で、この時期をゴールデンエイジと呼ぶそうです。この神経系の発達は12歳でほぼ大人と同じとなるそうです。したがって運動能力の土台を身につけるにはこの時期が「旬」だという事になります。

同じようなことが、人間の学習活動や脳の発達についても最適の時機、つまり「旬」がありそうなことが分かってきているそうです。例えば英語の発音などは小学生の頃、人間の記憶力は、18歳頃をピークとして、その後は、衰退していくと言われています。これに対して、論理的な思考は、もう少し発達のピークが後ろへずれ、ちょうど高校生あたりからが最も充実する時機になっていくと考えられています。つまり、高校の3年間が一生のうちで、記憶力も論理的な思考も共に、最も充実する時機となるわけです。   

皆さんのこれからの長い人生では、様々なことに取り組んだり、物事の判断をし決断をしなけれけばならない場面が数多く出てきます。これらの能力をつける最適の時機「旬」が高校時代であり、人生の土台を作る最も大切な期間ということになります。

「旬」は、学問や運動能力のことばかりではありません。

企業が求める能力として、「基本的な生活習慣」「コミュニケーション能力」「協調性」「責任感」などが必ず上位に上がっています。高校生活において、これらの能力は、授業の中ではのこと、社会の縮図としてのHR活動や部活動を中心とする集団におけるで養われていきます。このような人間関係を豊かにする資質を育てる上でも高校時代は「旬」の時代であるといえます。

ぜひ、この「旬」の時機に大いに学び、大いに部活動や行事を経験し、多くの能力を身につけて欲しいと思います。

新年を迎え、心新たに、3学期の始業式を迎えてくれることを期待します。